首の痛みについて
成人の頭の重さは約4~6kgと言われています。およそボウリングと同じぐらいの重さが首に常にかかっている状態なので、姿勢が悪かったり、一部分に力が加わったりするとさまざまなトラブルを引き起こします。特に首は骨、筋肉、筋、神経、リンパなど体にとって重要な組織も多いのが特徴です。そのため「同じ箇所を何度も痛めてしまう」「時間が経っても首の痛みが続く」などのお悩みがあれば早めにご相談ください。
主な症状
- 首から肩にかけて、こりがある
- 首から腕にかけて、しびれがある
- 痛くて首が動かせない
- 朝起きると首が痛い
主な原因について
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01.
筋肉や骨、神経の問題によるもの
首の痛みの中で特に多いのは、首を支える筋肉、骨、神経などにトラブルが生じているケースです。加齢、怪我、猫背、首の前傾姿勢、就寝時の姿勢、特定の動作を繰り返すなどさまざまな要因が関係してきます。整形外科で対応できることが多く、肩こりや腰痛、手のしびれなどにも結びついていることがあるため、首に少しでも違和感があれば早急にご相談ください。
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02.
血管や脳の問題によるもの
脳出血や感染症などによっても首の痛みを感じる場合があります。特にくも膜下出血や髄膜炎が代表格です。どちらも強い頭痛が起こるわけではなく、最初は軽い頭痛や首の違和感だけの場合もあります。後になってから脳内に大きな出血を起こすケースも多いので、わずかな違和感を見逃さないことが重要です。「いつもの首の痛みと少し違う」「気持ち悪さが続く」などの違和感があればすぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
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03.
甲状腺の問題によるもの
甲状腺は喉ぼとけの下あたりにある臓器です。ウイルス感染症などによって炎症を起こすことがあります。その際に、首周りに痛みや腫れが生じます。全身倦怠感、38〜40℃程の発熱を認められるのも特徴です。
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04.
皮膚やリンパ節の問題によるもの
皮膚の湿疹、ウイルス感染などによるリンパ節の腫れ、帯状疱疹などによって首に強い痛みを生じることもあります。特に帯状疱疹は近年患者様が急増していて、シニア世代の多くにリスクがあることから、事前のワクチン接種が効果的です。